お客様のご提案により、従来の木組み脚をガラス天板用にアレンジ。
この上に、素通しのガラス天板を載せ使用します。
このタイプの脚、和洋、空間を問わず、また異素材の椅子等とも
相性が良いとは伺ってはいましたが、
その様な使い方があるとは気づきませんでした。
ガラス越しに見える脚が格好良いとのこと。
この木組み脚、
継手や仕口といった構造の面白さを意匠に、出来る限り堅牢に、
また誰でも簡単に組立・分解できるということをコンセプトに、
木造建築の柱や梁といった構造からも着想しています。
ちなみに木組みとは 無垢の木材を用い、日本古来の継手や仕口、
またそれらで構成される構造や技法等のことを言います。
上の写真の◯で囲んだ部分
脚の縦・横の部材の継手部分ですが、欠込み継と通しホゾを合わせた仕口
欠き込み継とは、部材同士を欠き込み、抱き合わせることで揺れやねじれに強くなります。
通しホゾは継ぐ部材を貫通したホゾのこと(ホゾは長くなればなるほど緩みづらくなります)
その突き出したホゾの先に、楔を打つことで、さらに抜けづらくなります。
ただこの部分、加工には精度と技術が必要で、
山の字型になった真ん中のホゾに、楔を打つ為の挽き込み(溝)を入れるのも一苦労
刃渡り25mmほどの鋸で少しづつ挽いていきます。
ちなみにこの鋸、この挽き込みのためだけに作ったもの、いまの所ほかに使い道はありません。
木工の道具は大は小を兼ねませんし、仕事の数だけ道具が必要です。